和光につどう教師たちのプロフィール

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教員プロフィール


表現学部 総合文化学科/教授

坂井 弘紀 サカイ ヒロキ

研究分野…中央ユーラシア叙事詩研究、中央ユーラシア文化史、中央アジア地域研究
最終学歴…東京外国語大学大学院地域文化研究科博士課程
学位…修士(国際学)

和光大学リポジトリ

(最終更新日:2021-05-01)

【教育活動】
・2003年4月、和光大学表現学部イメージ文化学科に専任講師として着任。
・2007年4月、表現学部総合文化学科准教授に昇格。
・2013年4月、表現学部総合文化学科教授に昇格、現在に至る。

表現学部総合文化学科において、中央ユーラシアの歴史や文化について、口頭伝承、神話、英雄叙事詩などの精神文化を中心に論じる講義を担当している。具体的には、中央アジア・中央ユーラシアからの視点による世界の歴史の流れや国際社会の動向を共通教養科目「中央アジア文化史」で取り上げ、中央ユーラシアの人々の神話・伝承の世界、シャマニズムやテングリ信仰について「ユーラシアの神話1」で取り上げた。また、ユーラシアの伝承や語りについて扱う「叙事詩を読む」ではカザフ語やウズベク語など、テュルク系言語の原文テキストを平易に解説しながら、学生に翻訳させ、様々な方法で表現させた。「トルコ諸語とその世界」では、ウズベク語の基礎文法の習得を目標に、簡単な翻訳も行わせるとともに、ウズベキスタンの歴史や文化を教授し、外国語を学ぶ楽しさを理解させた。

いずれの講義も配付資料をはじめ、映像・音響資料、あるいは現地で収集したさまざまな資料を用いることで、より理解しやすくできたものと自負する。授業には、カザフ人、ウズベク人、モンゴル人なども随時招き、「生きた国際交流の場」を学生たちに提供した。また、大学構内の授業だけでなく、授業科目「フィールドワークの実践」をはじめ、学生とともにフィールドワークも行ってきた。具体的には、カザフスタン、クルグズスタン、ロシアやトルコ、国内各所でフィールドワークを行い、現地でしか学ぶことのできない諸問題に取り組ませた。ゼミナール「ユーラシアの歴史と文化」では、中央アジアを中心に、東アジアから西アジア、ロシア・東欧までの様々な民族の歴史と文化について、ゼミ生に報告させるとともに、活発な議論をさせて理解を深めた。このほか、英語やロシア語など外国語原書の講読を行う自主ゼミを主催し、授業やゼミだけでは学びきれない部分を補った。2009年度からは大学院現代社会文化論コースの授業(中央ユーラシア遊牧社会の歴史と文化)も担当している。なお、東京外国語大学(2009年~)で非常勤講師(地域言語C(カザフ語)、中央アジア文化研究B)を行っている。


【研究活動】
中央ユーラシアにおける文化、とりわけテュルク系の英雄叙事詩とそれに関連する諸問題についての研究を行っている。その中でも、テュルクの人々の歴史や文化においてとくに重要な意味を持つ叙事詩大系「ノガイ大系」に注目し、これらの作品の特徴を明らかにするとともに、「ノガイ・オルダ」の歴史に関する分析を行った。カザフやウズベク、カラカルパクなどのテュルク系民族の文化史・文学史についても論考を進めてきた。ソビエト期や現在の中央アジアやコーカサス、ヴォルガ・ウラル地域における「民族文化」のあり方についても研究対象としている。また、ユーラシア諸民族の神話的伝承やシャマニズム的世界観に関する研究を進め、テュルクの人々の精神文化の解明に努めている。さらに、ユーラシア各地に伝わる英雄譚と日本の伝承との類似性(『アルパムス・バトゥル』と『百合若大臣』、『エル・トシュティク』と『甲賀三郎』など)にも注目し、世界各地に広がる類話の相互関係についても強い関心をもっている。


【国際学術交流】
「中央アジアの国家・民族アイデンティティと文学・叙事詩の役割」(国際会議「中央アジア・中央ユーラシアの現状と日本のかかわり」中央アジア・コーカサス研究所、東芝国際交流財団、青山学院大学)、2015年8月4日


【学外活動】
日本中央アジア学会理事、日本イスラム協会会員・監事、中央ユーラシア研究会会員、内陸アジア史研究会会員、口承文芸学会会員、説話・伝承学会会員

・「謎と魅力の英雄叙事詩」(内陸アジア史研究学会公開講演)2021年11月29日
・「中央アジア第3回 草原の騎馬文化 ~語り継がれた文芸の世界」(吉祥寺コミュニティ・センター九浦の家「アジアを知ろう シリーズ23」)2019年9月21日
・「叙事詩と民間伝承が語る死と不死」(和光大学共催講座 死にいかに向かい合うかユーラシアの民族伝承から考える)2019年6月14日、21日
・「中央アジアの教育教材と神話」(日韓共同学術会議「神話・儀礼・教育」)2018年8月24日
・「世界の歴史と中央アジア」(和光大学連続市民講座「秋の夜長に『アジア』の歴史を学ぶ)、2016年10月27日
・「ユーラシアと日本列島:世界の中のアイヌ叙事詩」(日本口承文芸学会第40回大会シンポジウム)、2016年6月5日
・「テュルクの英雄叙事詩」(説話・伝承学会シンポジウム、2016年4月24日)



【著作・論文(及び作品)】
著作…
「ユーラシア牧畜民の英雄叙事詩とは何か」『牧畜を人類学する』(シンジルト、地田徹朗編著)、名古屋外国語大学出版会、2021年3月
「水辺の異形」『和光大学表現学部紀要』21巻(2021年3月)
「弓の力」『説話・伝承学』説話伝承学会、2020年
「夢は告げる -テュルク口承文芸における夢のモティーフ」『和光大学表現学部紀要』20巻(2020年3月)
事典項目「中央アジア口承文芸」日本沙漠学会編『沙漠学事典』丸善出版、2020年
事典項目「テュルクの口承文芸」『中東・オリエント地域文化事典』丸善出版、2020年
「アディゲのエディゲ」『千葉大学ユーラシア言語文化論集』20号、千葉大学ユーラシア言語文化論講座、2019年
事典項目「テュルク」『世界の神話 英雄事典』河出書房、2019年11月
「英雄叙事詩が伝えるノガイ・オルダ」『近代中央ユーラシアの眺望』(野田仁、小松久男編著)、山川出版社、2019年10月
「英雄叙事詩とシャマニズム2 」『和光大学表現学部紀要』19巻(2019年3月)
「テュルクの英雄伝承」「中央ユーラシアの『チョラ・バトゥル』」『英雄叙事詩』(荻原眞子、福田晃編著)、三弥井書店、2018年10月
「中央アジアのシャマニズム」季刊雑誌『エス』、復刊ドットコム、2018年9月
「テュルクの甲賀三郎」『諏訪学』(山本ひろ子他編著)、国書刊行会、2018年3月
「中央アジアの弦楽器」『FIELDPLUS』18号、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2017年7月
「叙事詩と語り手─中央ユーラシアを例に─」『こえとことばの現在』(日本口承文芸学会編)、三弥井書店、2017年4月
「中央ユーラシアのテュルク叙事詩の英雄像」『口承文芸研究』40号、口承文芸学会(2017年3月)
「テュルクの英雄叙事詩 -中央アジアの語り手を中心に-」『説話・伝承学』25号、説話・伝承学会(2017年3月)
「研究ノート カザフ草原の「タンバル(タムガル)の岩絵」『和光大学表現学部紀要』17巻(2017年3月)
『テュルクを知る61章』(小松久男編)、明石書店、2016年(共著)、1,2,5,6,9,10,11,61章,コラム2,12。
「ラスプーチン」『季刊妖怪専門ムック 怪』角川書店、2016年3月
「中央ユーラシアと日本の民話・伝承の比較研究のために」『和光大学表現学部紀要』16巻(2016年3月)

翻訳・解説…『アバイ』花伝社、2020年(監修・翻訳)

書評… 「ボルジギン・フスレ編著『ユーラシア草原を生きる ―モンゴル英雄叙事詩』」『内陸アジア史研究』(35)、71-72ページ、2020年


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