和光につどう教師たちのプロフィール

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教員プロフィール


表現学部 総合文化学科/教授

小関 和弘 コセキ カズヒロ

研究分野…近現代日本文学、日本文化研究
最終学歴…東京都立大学大学院 人文科学研究科 日本文学専攻博士課程単位取得
学位…文学修士(東京都立大学、1981年3月)

和光大学リポジトリ

(最終更新日:2018-03-17)

【教育活動】
・1985年4月、和光大学人文学部文学科に専任講師(日本文学)
・1989年4月、同学部文学科助教授
・1995年4月、同学部文学科教授
・2000年4月、改組により表現学部表現文化学科教授
・2007年4月、改組により表現学部総合文化学科教授

総合文化学科では文学系の「近現代の文学」「日本文化の諸相」「ことばの歴史」「言語表現の現在」など、日本近現代の言葉の変容や文学表現と社会の関係について考える授業のほか、現代文化系の「ドキュメンタリー映画史」も担当している。

「近現代の文学」では谷川俊太郎、吉野弘、石垣りん、茨木のり子など、高校の教科書にもしばしば登場する詩人の作品をとりあげ、教室内にフリートークの出来る「場」を醸成して、表現や詩人の社会意識などをめぐって学生の自由な意見交換を行う。そのなかから、“世界を裸にする”詩の言葉の破壊力をつかみ取り、現代の課題へ向き合い、言葉に対する感受性を磨く授業を展開している。

「ことばの歴史」では日本の近現代詩の表現の変遷を辿りつつ、「国語」の形成やイメージの創出に伴う価値観の変容・生成に触れ、人間観、社会観の変容を含む日本近代の感性の歴史の外縁を辿り、歴史感覚の涵養と併せて、人間の存在条件の現実態ばかりでなく可能態を見据える〈視力〉を作れるよう授業を組み立てている。

「言語表現の現在」では主として日本のネイチャーライティングを読みながら、教室の外へも出て大学周辺の自然環境に触れる中から、植物や動物と人間の関係、それらの感受や表現をめぐる諸問題を実践的に考える授業を行っている。この授業は本学全体の「流域主義による地域貢献と環境教育」(「地域・流域プログラム」)プログラム科目であり、「流域環境士」資格取得のための科目の1 つとしても位置づけている。

「日本文化の諸相」では地方自治体の「市歌」「県歌」や各時代の流行歌の歌詞などの言語資料を素材に、それぞれの時代の表現と文化、価値観の変動、政治や経済活動と表現との関係について、資料探索や分析を行う力を養うことを目標とした授業を構成している。

現代文化系の「ドキュメンタリー映画史」では、社会的諸事象に関する映像表現の歴史とその政治性や問題点を探り、世界の豊かさや人間の複雑さに出会った驚きを捉える(詩の表現とも通底する)映像表現の特性や問題点の把握を目標としている。

ゼミナールは、上述した諸科目のアマルガムとも言うべきもので、科学技術、機械文明によって大きく変貌した近現代社会の諸事象、感性や身体性と(主として)詩との接点を探り、特に東北日本の地域性を視野に入れた詩人の表現に即して、学生一人一人が自らの関心を掘り下げ、言語や文化への感受性を磨き上げる授業を目指している。

また、2014年度後期には岩手大学人文社会科学部国際文化課程「文化論特講Ⅱ」の非常勤講師(集中講義「ドキュメンタリー映画の世界」)を務めた。


【研究活動】
研究テーマは、(1)宮沢賢治とその同時代詩人を軸とした文学、詩表現の研究。(2)ドキュメンタリー映画やプロパガンダ映画の映像表現、およびドキュメンタリー写真を軸とした視覚表現とことば、そして社会との関係の探究。(3)鉄道を主たる対象としつつ、〈交通〉が近代文明に及ぼした影響について文学作品を材料とした感性的世界の変容の研究、の三つに大きく分けられる。

上記の諸テーマの中心には、宮沢賢治の表現世界を軸とした近代文化と表現への強い関心があるが、さらにその底には科学・機械文明と人間、超越性と通俗性、都市化と自然、社会と個人の分節・接合についての関心があり、賢治が立ち会うことになった大量消費社会の端緒、そして大衆社会の延長線上にある我々の“生”の再生産の諸条件、 “生存”の諸相について考えたいとの思いがある。大学の立地する川崎市岡上地区の調査・研究や住民の方々との交流も、或る地域に生き、その現実的条件を踏まえつつもそれを越えていく可能性の追求という課題として上記の研究テーマに連接させたいと考えている。


【学外活動】
所属学会=
 宮沢賢治学会イーハトーブセンター、日本近代文学会、昭和文学会、宮沢賢治研究会、中原中也学会、萩原朔太郎研究会、日本映像学会、鉄道史学会、小農学会

学会での主たる活動=
 宮沢賢治学会イーハトーブセンター理事・編集委員(2004年度〜2008年度)
 宮沢賢治学会イーハトーブセンター理事・企画委員(2014年度〜2016年度)
 宮沢賢治学会イーハトーブセンター編集委員会ビブリオグラフィー委員(2004年度~現在)

その他…
「川崎市麻生区観光写真コンクール」(川崎市麻生区、麻生観光協会主催)審査委員長(2009年度〜現在)
「狛江市観光写真コンクール」(狛江市、狛江市観光協会主催)審査委員長(2015年度〜現在)
宮沢賢治記念館(花巻市) 展示リニューアル・アドヴァイザー(映像部門)(2014年7月〜2015年3月)
岩手県花巻市大迫町内川目 大償神社奉賛会会員


【著作・論文(及び作品)】
著作=
『コレクション・モダン都市文化 第35巻 浮浪者と下層社会』(編著)(ゆまに書房、2007年12月)論考「浮浪者と下層社会」、「収録作品解題」「関連年表」「参考文献」
『ライブラリー・日本人のフランス体験 第21巻 詩人のフランス体験』(編著)(柏書房、2011年2月)論考「詩人のフランス体験」、「収録書籍解題」、「関連年表」
『近代日本の社会と交通 第14 巻 鉄道の文学誌』(単著)(日本経済評論社、2012年5月)【本書にて、第6回(2013年度)島秀雄記念優秀著作賞受賞】

論文=
「文学の中の都市」(単著)(日本都市計画学会「都市計画」331号、2018年3月。pp.18-23)
「『ツーリズム』のゆくえ−−歌枕的文化と〈案内記〉」(単著)(昭和文学会「昭和文学研究」75集、2017年9月)
「火の詩人−−宮澤賢治」(単著)(岩波書店「文学」2016年1・2月合併号)


【受賞歴】
『鉄道の文学誌』(2012年、日本経済評論社)で「第6回 島秀雄記念優秀著作賞」(2013年度)受賞。


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