和光につどう教師たちのプロフィール

ホーム > 経済経営学部 経済学科 所属教員一覧 > 教員プロフィール

教員プロフィール


経済経営学部 経済学科/教授

日臺 健雄 ヒダイ タケオ

研究分野…ソ連経済史,現代ロシア政治経済
最終学歴…東京大学大学院経済学研究科経済史専攻博士課程単位取得
学位…経済学修士(東京大学,2001年3月)

個人ウェブサイト

(最終更新日:2023-10-10)

【職歴】
2022年4月〜現在   :和光大学経済経営学部 教授
2017年4月〜2022年3月:和光大学経済経営学部経済学科 准教授
2015年4月〜2017年3月:北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター 客員准教授
2014年4月〜2017年3月:埼玉学園大学経済経営学部 准教授
2012年4月〜2014年3月:埼玉学園大学経済経営学部 専任講師(2013年3月までは改組前の経営学部に所属)
2009年10月〜2012年3月:一橋大学経済研究所 研究機関研究員
2007年4月〜2009年9月:(財)国際金融情報センター欧州部 研究員
2005年3月〜2007年3月:日本国外務省 在ロシア連邦(モスクワ)日本国大使館 専門調査員
2003年5月〜2004年3月:(財)国際金融情報センター欧州・アフリカ部 研究員

非常勤講師歴は下記の通り。
2021年4月 - 現在 東京外国語大学国際社会学部
2015年4月 - 現在 拓殖大学大学院経済学研究科
2012年4月 - 現在 拓殖大学政経学部
2022年8月 - 2023年3月 山形大学人文社会科学部[集中講義]
2021年8月 - 2021年9月 北星学園大学経済学部[集中講義]
2019年8月 - 2019年9月 香川大学経済学部[集中講義]
2019年4月 - 2019年9月 専修大学経済学部
2018年4月 - 2023年3月 日本大学経済学部
2017年4月 - 2019年3月 駒澤大学経済学部
2010年4月 - 2018年9月 フェリス女学院大学国際交流学部
2017年4月 - 2018年3月 埼玉学園大学経済経営学部
2014年9月 - 2015年3月 専修大学経済学部
2012年4月 - 2012年9月 西武文理大学サービス経営学部
2009年4月 - 2011年9月 埼玉学園大学経営学部


【教育活動】
「現代経済史」,「ソ連経済の歴史と現代ロシア経済」,「グローバル化の経済史」,「外国史概説」などの科目を担当している。「現代経済史」では,近世までのアジア経済の発展を説く「大分岐」説をはじめ,ヨーロッパ中心の経済史を相対化する近年の研究動向を踏まえた講義をおこなっている。「ソ連経済の歴史と現代ロシア経済」では,ロシア革命から工業化と農業集団化,戦時経済,経済成長と停滞を経てペレストロイカに至るソ連経済の歴史を講じた上で,ソ連の解体からエリツィン政権下の市場経済への移行,プーチン政権下での経済成長,クリミア編入後の西側による制裁の影響,そしてウクライナ侵攻下の経済までを講義している。「グローバル化の経済史」では,欧米勢力による近代以降のグローバル化だけでなく,モンゴル帝国によるユーラシア大陸をまたぐ交易圏の形成など,近世までのグローバル化に類似する歴史事象も包含した講義をおこなっている。「外国史概説」では,教職課程において中学社会科・高校地歴科の教員免許の取得を希望する学生を対象に世界史の概要を講じている。


【研究活動】
専門はソ連経済史(特に1930年代のコルホーズ農民史)と現代ロシア政治経済(特にプーチン政権の経済政策)であり,目下,以下の2つのテーマに取り組んでいる。歴史研究の分野では,計画経済化と農業集団化を経たソ連において「計画経済に埋め込まれた市場メカニズム」として存在していたコルホーズ市場がどのように機能していたのか,またその存在がコルホーズ農民にとってどのような役割を果たしていたのかという点を中心に研究を進めている。研究成果の一端は, 2017年に岩波書店から5巻シリーズとして刊行されている『ロシア革命とソ連の世紀』の第2巻『スターリニズムという文明』に第2章「農業集団化:コルホーズ体制下の農民と市場」として所収されている。現状分析の分野では,西側による経済制裁がロシア経済に与えている影響について,制裁を奇貨とする輸入代替化の推進をめぐる動きや,経済制裁後のロシアの対外経済関係の変化を中心に研究を進めている。研究成果の一端は,アジア経済研究所から毎年刊行されている『アジア動向年報』において2015年から2019年にかけて「ロシアのアジア政策」として所収されている。


【国際学術交流】
・2013年8月:Fifth East Asian Conference on Slavic-Eurasian Studiesにおいて研究発表
・2015年8月:The International Council for Central and East European Studies (ICCEES) IX World Congressにおいて研究発表
・2017年6月:2nd World Congress of Comparative Economicsにおいて研究発表
・2017年11月:The International Scientific Conference «REVOLUTION: HISTORICAL AND PHILOSOPHICAL COMPREHENSION»において研究発表
・2019年6月:Tenth East Asian Conference on Slavic-Eurasian Studiesにおいて研究発表
・2019年7月:The 14th Forum of the World Association for Political Economyにおいて研究発表
・2019年11月:Historical Materialism 16th Annual Conference において研究発表
・2020年1月:International Workshop of China and Asia Research Center, College of Economics, Nihon University "State and Market in the Eurasian Emerging Countries: Comparative Studies on China, Russia, and Central-Eastern Europe" において研究発表
・2021年8月:The International Council for Central and East European Studies (ICCEES) X World Congress 2021において研究発表

・2019年7月〜現在:The World Association for Political Economy の Council member を務める。


【学外活動】
・ソビエト史研究会会員
・ロシア史研究会会員(2013年10月〜2017年10月:学会誌編集委員)
・政治経済学・経済史学会会員(2020年11月〜現在:理事(事務局委員会副委員長))
・比較経済体制学会会員
・経済理論学会会員(2022年4月〜現在:幹事,2019年4月〜2022年3月:幹事(事務局長),2016年4月~2019年3月:幹事(会計担当))
・日本EU学会会員
・北東アジア学会会員(2020年10月〜現在:理事)
・ロシア東欧学会

・2008年11月~2009年3月 (独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構 「ロシア・中央アジア投資環境調査」研究委員
・2013年4月~2016年3月 (独)大学入試センター 教科科目第一委員会委員
・2013年11月 埼玉県男女共同参画推進センターにて講演
・2014年3月 所沢市男女共同参画推進センターにて講演
・2014年4月~2019年5月 (独)JETROアジア経済研究所 アジア動向研究会委員
・2016年7月~2016年12月 JETROアジア経済研究所 「国際制裁と朝鮮社会主義経済」研究会委員
・2017年5月 認定NPO法人かわさき市民アカデミーにて講演



【著作・論文(及び作品)】
【著書】
・『国際比較の経済学――グローバル経済の構造と多様性』2012年,NTT出版,共訳(第4章 「先進資本主義経済の政策と課題」pp. 113-150)
・『20世紀ロシアの農民世界』2012年,日本経済評論社,分担執筆(第10章「1930年代後期のコルホーズにおける定款違反と雇用労働力の利用」pp. 291-307)
・『貨幣と金融――歴史的転換期の理論と分析』2013年,社会評論社,分担執筆(第12章 「ロシアにおける『安定化基金』の設立と再編―第2期プーチン政権の経済政策との関連から―」pp.199-213)
・『現代社会における経済•経営のダイナミズム』2014年,社会評論社,分担執筆(第4章「『国家資本主義』概念の理論的検討」pp.101-124)
・『アジア動向年報2015』2015年,アジア経済研究所,分担執筆(「ロシアのアジア政策:政権支持率の上昇と極東への梃入れ」pp.51-68)
・『グローバル資本主義と新興経済』2015年,日本経済評論社,分担執筆(第6章「現代ロシアにおける中間層の形成」pp.179-202)
・『経済原論研究への誘い』2016年,響文社,分担執筆(「『小幡段階論』と経済史研究」pp.78-86)
・『アジア動向年報2016』2016年,アジア経済研究所,分担執筆(「ロシアのアジア政策:スタグフレーション下でも進む極東開発」pp.21-36)
・『アジア動向年報2017』2017年,アジア経済研究所,分担執筆(「2016年のロシアのアジア政策:対中関係強化の一方,対日関係は改善」pp.25-42)
・『ロシア革命とソ連の世紀 第2巻 スターリニズムという文明』2017年,岩波書店,分担執筆(第2章「農業集団化−−スターリン体制下の農民と市場」pp.65-90)
・『国際制裁と朝鮮社会主義経済』2017年,アジア経済研究所,分担執筆(第8章「ロシアの対朝鮮経済関係」pp.125-146)
・『現代経済の解読 : グローバル資本主義と日本経済』2017年,御茶の水書房,分担執筆(第3章 戦後ヨーロッパ経済の歴史と現状」pp.79-112)
・『アジア動向年報2018』2018年,アジア経済研究所,分担執筆(「2017年のロシアのアジア政策:北朝鮮核問題で中国と協調」pp.25-42)
・『アジア動向年報2019』2019年,アジア経済研究所,分担執筆(「2018年のロシアのアジア政策:欧米による制裁強化,アジア諸国との関係強化」pp.23-38)
・『資本主義はいかに築かれたか: ロシア・中央アジア・中東欧での30年の経験から』2020年,文眞堂,共訳(第4章「自由化:市場経済の創出」pp.124-153)
・『アジア長期経済統計10 ロシア』2020年,東洋経済新報社,共著(第3章 労働)
・『体制転換における国家と市場の相克』2021年,日本評論社,分担執筆(第9章「新興国のキャッチアップと国家資本主義論」pp.211-229.),翻訳(第4章「指令経済から(周辺)資本主義へ」pp.111-138.,第5章「ポスト共産主義期のチェコにおける国家と市場」pp.139-157.)
・『経済経営学部のキセキ:和光大学経済経営学部55周年記念 教育論文編』2021年,創成社,分担執筆(第4章 経済学教育と研究の最前線 「経済学科必修科目「現代経済史」の授業から」)


【論文】
・(単著)「1930年代後期ソヴェト農村におけるアルテリ模範定款の浸透過程:ウラルにおける国家証書の交付と土地整理」2012年『比較経済研究』比較経済体制学会,第49巻第2号,pp. 27-39
・(単著)「1930年代後期ソヴェトにおける農民と権力――媒介者としての『農民新聞』編集部――」2012年『埼玉学園大学紀要 経営学部篇』埼玉学園大学,第12号,pp. 151-159
・(単著)「『国家資本主義』論の理論的系譜」2015年『比較経済研究』比較経済体制学会,第52巻第1号,pp. 19-31
・(単著)「現代ロシアにおける中間層の形成――資源依存型経済における経済成長と階層分化の動向――」2015年『歴史と経済』政治経済学・経済史学会,第227号,pp. 21-30
・(単著)「On Some Aspects of Soviet Kolkhoz Farmers' Attitude toward the Stalin Regime」2015年『埼玉学園大学紀要 経済経営学部篇』埼玉学園大学,第15号,pp. 15-24
・(共著)「ロシアの長期労働統計」2017年『一橋大学経済研究所 経済制度研究センターWorking Paper Series (2017-4)』 pp.1 - 47.
・(翻訳(単独))コルニーロフ,ゲンナジー「20世紀ロシア農村の近代化」 2018年,『三田學會雑誌』111(3) pp.95 - 110.
・(単著)「State Capitalism Theories of Lenin and Bukharin」2019年,『和光経済』52(1) pp.39 - 46.
・(単著)「ソヴェト農民と市場:1930年代ソ連のコルホーズ市場での取引動向の一側面」2020年,『ユーラシア研究』63, pp.35 - 42.
・(単著)「1930 年代初期ソ連におけるコルホーズ市場の合法化について : 「ネオ・ネップ」への転換」2022年,『和光経済』54(2-3), pp.77-87.



【外部研究資金の獲得】
・(代表者)「第二次大戦期ソ連のコルホーズ市場:戦時下の計画経済における市場メカニズムの機能」日本学術振興会 科学研究費 基盤研究(C),2022年4月 -2025年3月
・(分担者)「スラブ・ユーラシア地域の鉄道の変革」北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧)を中心とした総合的研究,2020年4月 - 2021年3月,松澤祐介, 井出晃憲, 日臺健雄
・(分担者)「ユーラシア新興市場国における国家と市場:中国、ロシア、中東欧諸国の比較研究」日本大学経済学部 中国・アジア研究センター 研究プロジェクト,2017年4月 - 2020年3月,池本 修一, 日臺 健雄, 渡邉 真理子
・(代表者)「戦時経済下のソ連における市場メカニズムの機能:第二次大戦期のコルホーズ市場」北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター 「スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧)を中心とした総合的研究」共同利用型,2018年4月 - 2019年3月
・(代表者)「戦時経済下のソ連における市場メカニズムの機能と実態:第2次大戦期のコルホーズ市場」和光大学 2018年度科研費申請支援事業,2018年7月 - 2018年10月
・(代表者)「計画経済下での市場メカニズムの機能と実態:1930年代後期ソ連のコルホーズ市場」日本学術振興会 科学研究費 基盤研究(C),2015年4月 - 2018年3月
・(分担者)「ポスト冷戦期におけるユーラシアの資源問題と境界領域をめぐる新しい国際関係」日本学術振興会 科学研究費,2015年4月 - 2018年3月,上原 良子, 日臺健雄
・(分担者)「ポスト・スターリン期のロシア農村における近代化と生活水準に関する研究」北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧)を中心とした総合的研究,2016年4月 - 2017年3月,野部 公一, 松戸 清裕, 日臺 健雄
・(分担者)「ソ連市民の消費生活に関する学際的研究」北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧)を中心とした総合的研究,2015年4月 - 2016年3月,松戸 清裕, 日臺 健雄, 志田 仁完
・(代表者)「ソ連における消費生活の実証的研究:コルホーズ市場を中心に」一橋大学経済研究所 共同利用・共同研究拠点事業,2014年4月 - 2015年3月
・(代表者)「「計画経済に埋め込まれた市場」としてのコルホーズ市場に関する研究」北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧)を中心とした総合的研究,2014年4月 - 2015年3月,日臺 健雄, 志田 仁完
・(代表者)「1930年代後期ソヴェトにおけるコルホーズの「国家化」の研究:ウラル地域を中心として」一橋大学国際化推進本部 社会科学重点大学連携強化に向けた若手研究者海外派遣事業,2011年12月 - 2012年3月
・(代表者)グローバリゼーション下のロシア農業: WTO加盟問題と農産物貿易の動向」北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター 「スラブ・ユーラシア地域(旧ソ連・東欧)を中心とした総合的研究」共同利用型,2011年4月 - 2012年3月


【受賞歴】
特選論文(東京大学経済学部1997年度卒業論文)


トップへ戻る